ゆいちなを10m先で見守りたい

アイドルマスターシンデラガールズ ゆいちなメインのSS

レーヴ・エテルネル

廊下を2人のアイドル、財前時子と相川千夏が並んで歩いていく。
財前時子はいぶかしむ。
何故、この女とユニットを?
相川千夏とはそこまで接点がなかった。
レッドバラードという5人組で活動していることが多いのと、何故か大槻唯というギャルと異常なほどに仲が良い、ということくらいしか知らない。
先程の顔合わせで初めて自分よりも年上だと知ったくらいだ。
・・・まぁ大人びているので年上だろうとは思っていたのだが。
ユニット名がレーヴ・エテルネル、フランス語で『永遠の夢』、というのだと聞いた時は、素直に悪くはないと思った。
悪くは無い。
財前時子にとってこの上ない賛辞である。
相川千夏もフランス語には長けているらしく発音がやたらと流暢だった。
知的な才女といったところか。
まぁ自分のを引き立たせる存在としては悪くないだろう。
と、歩きながら思考を巡らせている所に相川千夏が話しかけてきた。
「これから同じユニットとして、よろしくね、時子様?」
「・・・フン、試しているの?この私を?いい度胸ね」
「あら、何のことかしら」
「しらじらしい・・・様を付けるなら貴女も下僕の仲間入りということになるのだけど?」
「それはお断りだわ、ふふ」
「なら普通に呼びなさいな、相川」
「千夏でいいわ時子ちゃん」
「フン、可愛げのない・・・なるほど、私と貴女で組ませる理由が少しわかったわ」
おもしろくなさそうな顔をして財前時子は言う。
上から押さえつけることはできても横から同調する術を、自分は持っていない。
この女、相川千夏、は、周りがよく見えている。
自分とユニットを組むとはどういうことか、何を期待されているのか、何をすべきなのかを、よくわかっている。
理解している。
「・・・私を理解したとは思わないことね、千夏」
理解する?自分を?会って間もないこの女が?
自分でもうかつな発言をしたと思った。
しかし空気を振動させたその言葉は取り消すことはできない。
「ふふ、何を焦っているのよ、別に取って食べたりしないわ」
「・・・アァン?」
「私は貴女を理解したわけじゃない、理解したいのよ」
「仲良しごっこは大槻唯とでもやっていなさいな」
「ふふ、随分と余裕がないのね、らしくないんじゃない?・・・そう、貴女は貴女らしくしていればいいの、女王様」
その言葉を発する相川千夏は微笑んだ。
いや、これは、苦笑?私を嘲ようと?
・・・違う。
少なくとも、今の段階でわかる情報量でしか推測できないが、この女はこれからユニットを組むという相手に喧嘩をふっかけるようなバカなマネはしないだろう。
なら、何故?
挑発?意図が読めない。
「貴女は女王様、私はその女王様の、そうね、城とでも思って頂戴」
違う、これは、自嘲だ。
納得がいった。
この女は―
「私はね、臆病なの」
思考を上書きするように、相川千夏は言葉を重ねる。
「臆病で、怖がりなの。だから―」
言葉を止める。
「だから?」
「―宜しく頼んだわよ、時子ちゃん」
おもしろい。
財前時子の妖艶な唇の両端が釣り上がる。
相川千夏が何をしようとしているのか、納得がいった。
この女は当然豚と同じような扱いをされたいわけではない。
かといってライバルのように切磋琢磨しようというわけでもない。
―城なのだ。
城は女王の威厳を形而したようなものだ。
自分の気質をそのまま表面上だけ外界に向ける。
私に合わせようというのか。
いや、違う。
『合わせてやってあげるわ』とでも言いたいのか!
「フン、付いて来れるの?鳴くだけなら豚でもできるのよ?」
「あら、豚は陸上選手より速く走れるのよ?」
「チッ、貴女は豚じゃないんでしょう、―千夏」
この私にジョークを投げてくるなんて、中々肝が据わっている。
認めてやる。
この女、相川千夏は、人の上にも立つことが許される人間だ。
「ふふ、年上だもの」
くそ、見透かされている。
表情に出てしまっていたか。
だがこの感情、久しく感じたことの無い高揚、嘘偽りではない。
「やるからには全力よ、いいわね?千夏」
「もちろんよ、時子ちゃん」
「豚どもに永遠とも思える長い夢を見させてやるわ、ククク・・・」
「そうね、私たちはRêve éternel・・・長い夜を楽しませてあげましょう」
財前時子は笑う。
己を高く魅せる為。
相川千夏は笑う。
己を強く魅せる為。
廊下を2人のアイドル、財前時子と相川千夏が並んで歩いていく。

ゆいちなの日常10 クリスマス

12/25


美嘉「みんな、お疲れ様ー。プロデューサーが車準備してるから、帰る準備しててねー。」
里奈「美嘉センセー、大槻唯ちゃんもう帰っちゃいました~。」
美嘉「ええっ!?なんでなんで??何か緊急な用事でも入った感じ?」
里奈「緊急っていうか~、いつも通りっていうか~、まぁクリスマスだし?みたいな。」
美嘉「!!あああ~そういうことね、時間遅いけど、まぁそういうことなら大丈夫かなー。でも先に帰るなら一言言っておいて欲しかったなー。」
里奈「まぁ時間押しちゃったし仕方ない仕方ない!唯ちゃんも『美嘉ちゃんにはごめんって言っといて!今度3人でまた遊ぼうね!』ってさー。」
美嘉「オーケーオーケー、また3人で、ね。じゃあ、私たちは帰ろっか、準備できてる?」
里奈「美嘉センセー、疲れすぎて動けないぽよー。」
美嘉「はいはい甘えないの、同じくらい踊って歌った後でも急いで出てった唯ちゃんを見習って。」

 

 

 

礼子「みんな、お疲れ様、今日はいいステージだったわ。」
アヤ「おう、良い感じだったよな!なあ、千夏さん?」
あい「千夏くんなら、もう帰路に着いたよ。」
アヤ「え、速。打ち上げとか今日は無い感じなのか?」
千秋「いえ、私たちの打ち上げはあるわよ、でも千夏さんには別の打ち上げがあるのよ。」
礼子「お姫様が待ってるのよね。」
あい「どちらかというと、姫が王子の元へ走ってるのかな。向こうは少しトラブルがあったらしく、終了の時間が遅れてしまったらしい。」
アヤ「ああ~そういう…。まぁクリスマスだしな。」
千秋「特別な日は特別な人と、ね。…私も佐城さんに会いたくなってきたわ…。」
アヤ「アタシもこずえに…。」
あい「私も薫に…。」
礼子「あなた達…。」

 

 

 

唯「ごめん!!!ちなったん!!!待ったよね!!??ほんと、ごめんなさい!!」
千夏「そんなに待ってないわよ、それにそっちではトラブルが有ったって聞いたわ。仕方ないことよ。」
唯「でもでも、唯か無理言ってお出掛けしたいからって、今日中にイルミネーション見に行きたいって言ったのに…!遅れちゃって…!」
千夏「大丈夫よ、ほんとに、気にしないで。」
唯「でもでもでもでも、昨日もちなったん、限りある時間を最大限楽しむって、言った、し、レットバラードの方で、何か、あったんだったら、ゆい、ちなったんに無駄な時間、作っちゃった、時間、ごめんなさいって、ちなったん、ちなったん…。」
千夏「唯ちゃん、泣かないで。私は本当に気にしてないわ。確かに残り時間は少ないけれどまだイルミネーションは見れるわ。」
唯「う、う、ちなっ、ちなったぁん。」
千夏「楽しみにしていたことが
予定通りにならないことも、たまにはあるわ。それにね、唯ちゃん。確かに私はあなたをここで待ってたけど、無駄な時間だとは思ってないわ。」
唯「うう、う、ほんとう?」
千夏「ええ、本当よ。待ってる間ね、ずっとあなたのことを考えてたの。『きっとあの子は待たせたことを謝ってくるだろうから優しくしてあげなきゃ』とか『イルミネーション見て回る時どんな話をしようか』とか、ね。」
唯「ゆいも、ゆいも、ちなったんのことばっかり考えてたの!ちゃんとごめんなさいしなきゃって。怒らせちゃったかなって。」
千夏「ふふ、だからね、唯ちゃん。好きな人のことを考えてる時間は、無駄な時間なんかじゃないわ。むしろとても大切でとても素敵な時間だと、思わない?」
唯「うん、うん。」
千夏「だからね、予定通りにならないことは仕方ないことだし、それより唯ちゃんが私のことを思って急いで来てくれたのがとても嬉しいの。怒ってなんか、これっぽっちもないわ。」
唯「うん…うん…ちなったぁん。」
千夏「だからね、唯ちゃん、もう泣かなくていいのよ。いつもみたいに、明るく笑って。」
唯「うん、うん、これは嬉しくて
泣いてるの、へへ、嬉しい。そう、嬉し泣きだから!ちなったん!ありがとう!大好き!!」
千夏「ええ、私もよ、唯ちゃん、大好きよ。」
唯「えへへ…やっぱちなったん、格好良くて、頭良くて、優しくて、本当に好きだよ。」
千夏「もう…褒めすぎよ。さぁ、散策できる時間があるうちに、歩きましょう?楽しみにしてたんでしょう?」
唯「うん!行く行く!…!!ちなったん、手、冷たい!!でも唯と手繋いでれば温かくなるよね!!ほら、手繋ご!」
千夏「ちょっと、引っ張らないで…もう、急に元気になっちゃって。」
唯「やっぱゆいは元気が一番だよね!」
千夏「自分で言っちゃう?ふふ、そうね、元気な唯ちゃんを見てると私も元気が出るわ。」
唯「でしょでしょ~!?ゆいも、ゆいも、そう思ってたんだよね~!」
千夏「調子いいんだから、全く。」
唯「ゆいとちなったんのクリスマスはまだまだ終わらないぜ~!!メリメリ~!クリクリ~!!」

 

 

おしまい

ゆいちなの日常9

12/24

唯「ちなったん、Pちゃんとのデート、どうだった?楽しかった?」
千夏「ただの打ち合わせをデートというなら、そうなのかしらね。まぁ、そうね、楽しかったわ。」
唯「むー、唯もちなったんとデートしたかったー!」
千夏「しょうがないじゃない、私は打ち合わせだったし唯ちゃんはグラビアのお仕事があったわけだし。」
唯「そうだけどさー、お出かけしたいお年頃なんだよーゆいは。」
千夏「今年のクリスマスは仕方ないわ、明日は明日でお互い別現場でのライブがあるんだし。
だから今日も夜更かしはしないで早く寝るわよ。」
唯「ちなったん真面目かよー!」
千夏「とはいえ、私もせっかく唯ちゃんが泊まりに来るのを楽しみにしてたのよ。今日は時間が許す限り、、、ね?」
唯「うんうん!ゆいも楽しみにしてたんだよー!あ、はいこれ!ゆいからのプレゼント!」
千夏「ありがとう、じゃあ私からも、はい、Merry Xmas」
唯「ありがとー☆じゃあ一緒に開けようよ!はい、せーの!」
千夏「・・・あら、ケープ、ね。」
唯「イヤリング?めっちゃ可愛いじゃ~ん!」
千夏「前に、私の撮影に使ったイヤリングを褒めてくれたことがあったの、覚えてるかしら。そのイヤリングの色違いよ。気に入ってくれると嬉しいわ。」
唯「覚えてるよ!うわーめっちゃテンション上がる~!じゃあじゃあ、今度お外出かけるときはお揃いのイヤリングしてこうね!」
千夏「ええ、もちろんいいわよ。」
唯「やったぜー!あ、ゆいからのプレゼントは見ての通り、ケープです!ちなったんお洒落さんだからこういうのも似合うかなーって思って!どお?」
千夏「ふふ、ありがとう、嬉しいわ。ん?これ、Burberry?・・・唯ちゃん、これ、相当高かったんじゃない?」
唯「気にしない気にしない!ゆい、これでも売れっ子アイドルですからー!」
千夏「・・・なんだか使うのがもったいなくなるわね。」
唯「そんなー!いいんだよー気にしなくてもー!いっぱい使ってあげて!!」
千夏「もう、わかったわよ。ありがとうね、大事に使うわ。」
唯「そうしてくれるとゆいも嬉しいよ!えへへ、お洒落なちなったんがもっとお洒落になっちゃうな~!」
千夏「もう、褒め過ぎよ、なんだか恥ずかしくなるわ。」
唯「あーでもでも、お洒落になり過ぎて他の人に惚れられたりしたらだめだからね!」
千夏「それ、あなたが言うセリフなの?ふふ、私だってね、いつ唯ちゃんが誰かに持っていかれないかって、不安になるときもあるのよ?唯ちゃん、こんなに可愛い子なんだもの。」
唯「えーそれはないない!だってゆいはちなったん一筋ですから!」
千夏「でも男の人からいつ惚れられてもおかしくはないわよ?」
唯「えー!それはー、うーん、嬉しいんだけど、困っちゃうよ。だってほら、ゆいたちアイドルは恋愛禁止だから!いやー、アイドルって感じだね!」
千夏「私たちの関係はいいのかしらね、前からの疑問だったのだけど。ほんと、よくわからない事務所だわ。」
唯「ゆいたちの場合、ちなったんとゆいのファンが喜ぶから、いいんだって。こういうの、百合営業っていいうんでしょ?」
千夏「ほんと、寛大なファンが多くて助かるわ・・・。」
唯「まぁゆいは営業とか仕事とか関係無くちなったんと一番の仲良しでいるからね~。ちなったんの『正妻』ってやつ?いひひ!」
千夏「・・・比奈ちゃんか百合子ちゃん、かしら。やれやれだわ。」
唯「??まぁそんなことよりちなったん!!」
千夏「なに?」
唯「ゆいね。来年も再来年も、その次も、ずっとずーっと、ちなったんと一緒にクリスマス過ごしたいなって、思ってるよ。」
千夏「・・・私もよ、唯ちゃん、来年も再来年も、その次も、ずっとずーっと、ヨロシクね。」
唯「うひゃーなんかプロポーズっぽくなっちゃったじゃん!恥ずかしいー!」
千夏「ふふ、今更ね。さぁそろそろ食事にしましょう?せっかく温めたチキンが冷めちゃうわ。」
唯「それはダメなやつ!食べよ食べよ!ケーキも買ってきたしね~!」
千夏「明日の衣装が着れなくならないように気をつけましょうね。」
唯「うえぇ、そうだった、そこそこにしなきゃ・・・。明日はお腹出す衣装だし、あまり食べれないなー、悲しいなー。」
千夏「ふふ、売れっ子アイドルは大変ね。私の衣装は露出が少ないから、気にせず食べることができるわ。」
唯「ずる!!」
千夏「ずるくないわよ、それにこれでも体型には気をつけてるのよ?」
唯「ちなったん、モデル体型だよねー、すっごい細いけど出るとこ出てるって感じ!ひゅう~セクシー!」
千夏「ちょっとおじさんっぽいわよ発言が。」
唯「えーそうかなー。それよりちなったん、今日も一緒にお風呂入ろうね!」
千夏「はいはい、わかってるわよ。」
唯「それからそれから、今日も一緒に寝ようね!」
千夏「はいはい。」
唯「それからー、いっぱいゆいのこと、好きって言ってね?」
千夏「ええ、唯ちゃん、好きよ。この世で一番、ね。」
唯「うん、うん。ゆいもね、ちなったんが一番、好きだよ。ほんとだよ。」
千夏「ええ、わかってるわ。」
唯「うん、うん。」
千夏「さぁ、限りある時間を有効に、最大限に、楽しみましょう・・・。」

 

 

12/25へ続く。

ゆいちなの日常9

12/24

唯「ちなったん、Pちゃんとのデート、どうだった?楽しかった?」
千夏「ただの打ち合わせをデートというなら、そうなのかしらね。まぁ、そうね、楽しかったわ。」
唯「むー、唯もちなったんとデートしたかったー!」
千夏「しょうがないじゃない、私は打ち合わせだったし唯ちゃんはグラビアのお仕事があったわけだし。」
唯「そうだけどさー、お出かけしたいお年頃なんだよーゆいは。」
千夏「今年のクリスマスは仕方ないわ、明日は明日でお互い別現場でのライブがあるんだし。
だから今日も夜更かしはしないで早く寝るわよ。」
唯「ちなったん真面目かよー!」
千夏「とはいえ、私もせっかく唯ちゃんが泊まりに来るのを楽しみにしてたのよ。今日は時間が許す限り、、、ね?」
唯「うんうん!ゆいも楽しみにしてたんだよー!あ、はいこれ!ゆいからのプレゼント!」
千夏「ありがとう、じゃあ私からも、はい、Merry Xmas」
唯「ありがとー☆じゃあ一緒に開けようよ!はい、せーの!」
千夏「・・・あら、ケープ、ね。」
唯「イヤリング?めっちゃ可愛いじゃ~ん!」
千夏「前に、私の撮影に使ったイヤリングを褒めてくれたことがあったの、覚えてるかしら。そのイヤリングの色違いよ。気に入ってくれると嬉しいわ。」
唯「覚えてるよ!うわーめっちゃテンション上がる~!じゃあじゃあ、今度お外出かけるときはお揃いのイヤリングしてこうね!」
千夏「ええ、もちろんいいわよ。」
唯「やったぜー!あ、ゆいからのプレゼントは見ての通り、ケープです!ちなったんお洒落さんだからこういうのも似合うかなーって思って!どお?」
千夏「ふふ、ありがとう、嬉しいわ。ん?これ、Burberry?・・・唯ちゃん、これ、相当高かったんじゃない?」
唯「気にしない気にしない!ゆい、これでも売れっ子アイドルですからー!」
千夏「・・・なんだか使うのがもったいなくなるわね。」
唯「そんなー!いいんだよー気にしなくてもー!いっぱい使ってあげて!!」
千夏「もう、わかったわよ。ありがとうね、大事に使うわ。」
唯「そうしてくれるとゆいも嬉しいよ!えへへ、お洒落なちなったんがもっとお洒落になっちゃうな~!」
千夏「もう、褒め過ぎよ、なんだか恥ずかしくなるわ。」
唯「あーでもでも、お洒落になり過ぎて他の人に惚れられたりしたらだめだからね!」
千夏「それ、あなたが言うセリフなの?ふふ、私だってね、いつ唯ちゃんが誰かに持っていかれないかって、不安になるときもあるのよ?唯ちゃん、こんなに可愛い子なんだもの。」
唯「えーそれはないない!だってゆいはちなったん一筋ですから!」
千夏「でも男の人からいつ惚れられてもおかしくはないわよ?」
唯「えー!それはー、うーん、嬉しいんだけど、困っちゃうよ。だってほら、ゆいたちアイドルは恋愛禁止だから!いやー、アイドルって感じだね!」
千夏「私たちの関係はいいのかしらね、前からの疑問だったのだけど。ほんと、よくわからない事務所だわ。」
唯「ゆいたちの場合、ちなったんとゆいのファンが喜ぶから、いいんだって。こういうの、百合営業っていいうんでしょ?」
千夏「ほんと、寛大なファンが多くて助かるわ・・・。」
唯「まぁゆいは営業とか仕事とか関係無くちなったんと一番の仲良しでいるからね~。ちなったんの『正妻』ってやつ?いひひ!」
千夏「・・・比奈ちゃんか百合子ちゃん、かしら。やれやれだわ。」
唯「??まぁそんなことよりちなったん!!」
千夏「なに?」
唯「ゆいね。来年も再来年も、その次も、ずっとずーっと、ちなったんと一緒にクリスマス過ごしたいなって、思ってるよ。」
千夏「・・・私もよ、唯ちゃん、来年も再来年も、その次も、ずっとずーっと、ヨロシクね。」
唯「うひゃーなんかプロポーズっぽくなっちゃったじゃん!恥ずかしいー!」
千夏「ふふ、今更ね。さぁそろそろ食事にしましょう?せっかく温めたチキンが冷めちゃうわ。」
唯「それはダメなやつ!食べよ食べよ!ケーキも買ってきたしね~!」
千夏「明日の衣装が着れなくならないように気をつけましょうね。」
唯「うえぇ、そうだった、そこそこにしなきゃ・・・。明日はお腹出す衣装だし、あまり食べれないなー、悲しいなー。」
千夏「ふふ、売れっ子アイドルは大変ね。私の衣装は露出が少ないから、気にせず食べることができるわ。」
唯「ずる!!」
千夏「ずるくないわよ、それにこれでも体型には気をつけてるのよ?」
唯「ちなったん、モデル体型だよねー、すっごい細いけど出るとこ出てるって感じ!ひゅう~セクシー!」
千夏「ちょっとおじさんっぽいわよ発言が。」
唯「えーそうかなー。それよりちなったん、今日も一緒にお風呂入ろうね!」
千夏「はいはい、わかってるわよ。」
唯「それからそれから、今日も一緒に寝ようね!」
千夏「はいはい。」
唯「それからー、いっぱいゆいのこと、好きって言ってね?」
千夏「ええ、唯ちゃん、好きよ。この世で一番、ね。」
唯「うん、うん。ゆいもね、ちなったんが一番、好きだよ。ほんとだよ。」
千夏「ええ、わかってるわ。」
唯「うん、うん。」
千夏「さぁ、限りある時間を有効に、最大限に、楽しみましょう・・・。」

 

 

12/25へ続く。

ゆいちなの日常8 ちなったんの誕生日

千夏「もしもし?唯ちゃん?どうしたの、こんな時間に、電話なんて。」
唯『もしもーし!埼玉生まれ埼玉育ちで埼玉でライブしたゆいだよー!うちらのライブ、どうだった!?ちなったんの感想聞きたいなー☆』
千夏「それでわざわざ・・・?もう、とても良かったに決まってるじゃない。唯ちゃんも、みんなもとてもキラキラ輝いてたわ。」
唯『だよねー!唯も、めっちゃ楽しかったし、あとね、嬉しかったし、感動した!』
千夏「感動した?」
唯『うん!唯の曲が流れて舞台に立ったら、お客さん、みーんなペンライトをオレンジ色にしてくれたでしょ?オレンジ色の海に囲まれてるみたいで、あー今ゆい、自分の曲歌ってるんだなー、こんな大勢のファンのみんなの前でー、って。』
千夏「うん。」
唯『歌って踊ってる時はね、楽しいなー、楽しいなー、嬉しいなー、嬉しいなー、って感じでテンション上がってウヒョー!って感じだったんだけど。曲が終わって、一瞬シーンとなるじゃん?その後でお客さん達がワァー!!!ってなって拍手もいっぱいしてくれてさ。』
千夏「うん。」
唯『不安もね、少しあったんだ。こんなにいっぱいのお客さんの前でミスったらどうしよう、お客さん喜んでくれなかったらどうしようって。でもそういうの全部どっかいっちゃって、ああ、皆喜んでくれてるなぁって。ゆい、今幸せだなぁって。』
千夏「うん。」
唯『曲が終わって舞台袖に戻ってドリンク飲んで呼吸整えようとしてもドキドキが止まらなくて。そしたらみんなからお疲れーって言ってもらってさ、そしたらよくわかんないけど涙出てきちゃって。ゆい、あの時いっぱい色んな気持ちがぐるぐるしてた。感動したって、こういうことを言うんだろうなって。』
千夏「唯ちゃんらしくて、いいと思うわ。表情と一緒に気持ちも落ち着かないでコロコロ変わるのね。」
唯『えへへ、ありがとう。ところでちなったん、今おうち?まだお外にいる?』
千夏「流石に家にいるわよ、出演はしないけど明日もみんなのライブなんだし、また事務所のみんなと見にいくわ。唯ちゃんも、行くんでしょう?今日はゆっくりお休みなさいね。」
唯『いやー、ゆっくり休む前に、もう一つ今日はやらなきゃいけないことがあってぇ・・・。』
千夏「?・・・まさか、唯ちゃん。」
唯「ただいまー!ちなったん!実はちなったんの家の前から電話してたんだー!ゆいからのサプライズをプレゼントだよ!
ちなったん!誕生日おめでとう!」
千夏「唯ちゃん・・・。もう、ほんとにびっくりだわ。・・・ありがとう、唯ちゃん。」
唯「どーしても一番最初にちなったんの誕生日お祝いしたくてさ、来ちゃった☆ほら、ケーキ買ってきたから食べよ食べよ!寝る前かもだけど、おたおめケーキはノーカンだよね~!」
千夏「そんなルール知らないわよ、仕方ないわね、コーヒー入れて来るわ。」
唯「あ、待って待って!今日はちなったんの誕生日なんだから、ゆいが入れてあげる!ほらほら、ちなったんは座って待ってて!」
千夏「誕生日だからって、そこまでするの?・・・言い出したら聞かないんだから。わかったわ、じゃあお願いね。」
唯「ほいほーい!ゆいにおまかせー!」


唯「はい!お待たせ!ゆいが作った、普通のコーヒー愛情マシマシです!どうぞ~!」
千夏「ありがとう、唯ちゃん。・・・ってこれ、私のマグじゃないじゃない。」
唯「はいここで!もう一つプレゼントがあります!じゃーん!マグカップです!!」
千夏「・・・マグカップ、もしかしてこれ、手作り・・・?」
唯「ピンポンパンポーン!これ、はじめちゃんに教えてもらって作ったんだー!粘土をこねこねしたり、模様を彫ったりするの、楽しかった!
ちょ~っちブサイクかもだけど・・・ちなったんに使ってもらえると嬉しいな!」
千夏「手作りだなんて、ちょっと愛が重すぎるんじゃないかしら?」
唯「ちなった~ん、ニヤけてるの隠せてないぞ~?嬉しいんでしょ~?ほれほれ~、白状しなさ~い☆」
千夏「もう、参ったわね、ゆいちゃんと居ると、私までゆいちゃんみたいになっちゃうわ。・・・唯ちゃん、ありがとう。
誕生日プレゼントもそうだけど、こうして私と一緒にいてくれるのが、私のことを一番に考えてくれるのが、本当に嬉しいわ。
好きよ、唯ちゃん。」
唯「!!その不意打ちはずるいよ~!!今日はゆいがちなったんを喜ばせる日のはずなのにゆいが嬉しくなっちゃうじゃん!」
千夏「ふふ、やられたらやり返すものでしょ。」
唯「倍返しされちゃう!?ちなったん負けず嫌い過ぎっしょ~!おもろ!・・・ゆいも、ちなったんのこと大好きだからね!うひゃー、なーんか恥ずい!!
さあさあ、ケーキ食べよ!コーヒーも飲も!」
千夏「ええ、時間が時間だから、食べたらすぐお風呂入って歯を磨いてきなさいね。」
唯「ええ~?せっかく来たのに?夜はまだまだこれからっしょー!お菓子とかジュースも買って来たしー。」
千夏「何言ってるのよ、私はともかく唯ちゃんはしっかり休まないといけないでしょ。これで体調崩されても困るもの。」
唯「ぶぅ~、あ、じゃあ一緒にお風呂はいろ!ゆいがお背中流しますぜ旦那~?」
千夏「私もうシャワー浴びちゃったんだけど・・・。」
唯「いいっていいって!ゆいとのお風呂は別腹っしょ!大丈夫、ちゃんとゆいがお風呂にお湯入れてくるから!」
千夏「何が大丈夫なのか1mmも理解できないわ・・・。わかったわよ、お願いするわ、ゆいちゃん。」
唯「いえっさー☆じゃあ改めて、ちなったん、誕生日、おめでとう!はい、あーん!」
千夏「・・・あーん・・・。」
唯「ゆいがあーんしてあげたケーキ、美味しい?美味しいよねー?」
千夏「ほんっと、ずるい子・・・。」


唯「ちなったん、ゆい、ちなったんと一緒にステージでまた歌えるの、待ってるからね・・・。」
千夏「え?何か言った?シャワーの音で聞こえないわ。」
唯「んん、独り言ー!それよりおきゃくさま!ゆいのシャンプー、どうですかー?かゆいところ、ございませんかー?」
千夏「とっても上手よ、唯ちゃん。・・・私も、いつか追いついて見せるわ・・・。」
唯「え、何か言った?どこかかゆい?」
千夏「・・・そういえば、私がもしあの時間に家にいなかったらどうするつもりだったの?家の前まで来てから電話したんでしょう?」
唯「あー!それはね、あいさんに聞いたの!レッバラのみんなと一緒にいるだろうなって思って、ラインしたら
『さっきちょうど解散したから寄り道しなければ真っ直ぐ家に向ってるだろう。千夏君には内緒にしておけばいいんだろう?』
って返事来たから!」
千夏「あの人・・・。」


おしまい

ゆいちなとタバコのお話

あい「おや、千夏くんがタバコを吸っているなんて珍しいじゃないか。折角だし私も御一緒させてもらおうかな。」
千夏「あら、あいさん・・・。そっちこそ、珍しいじゃない。」
あい「まぁ、たまにはね。コーヒーと違って味わいたい時にいつでもというわけにはいかないだろう?」
千夏「それもそうね。アイドルをやるようになってからは尚更ね、世間の目もあるし。」
あい「もともとそんなに必要としていたわけではないんだけどね、たまにこう、ね。」
千夏「・・・わかるわ。」
あい「・・・千夏くん、何かあったのかい?」
千夏「・・・何か、と言われたら、何なのかしらね。未だに自分の言動の根幹を言語化できない時があるの。ふふっ、タバコも吸えるしお酒も飲める、いい年した大人なのにね。」
あい「・・・人間誰しもそんなものだろう。自分のことが完全に理解できて頭で制御できるなら、感情なんてものはいらないんだ。けど、それじゃあ美しくないじゃないか。」
千夏「・・・あいさんは、自分の嫌いな部分とか、無いの?私は―」
唯「あーちなったん、めっけた!!どこ行ったのかと思って事務所の中チョー探したんだから~!」
千夏「唯ちゃん・・・。」
あい「おやおや、お迎えが来たみたいだね千夏くん。」
唯「あ、お話中だった?ごめんなさい、でも、じゃあ、終わったらでいいから、んんんと、自動販売機のとこで待ってるから、来てね!」
千夏「・・・ええ、大丈夫、もうお話は終わったの。行きましょう唯ちゃん。あいさん、それじゃあまたね。」あい「ああ、こちらこそ、貴重な一服ができたことに感謝するよ。」

 

~数年後~


唯「ちなったん、タバコ吸いに行こうよ、ちょっと頭休憩させたいよー。」
千夏「集中力切れちゃった?仕方ないわね、一本だけよ?」
唯「やったー!ボーナスターイム!」
千夏「けど唯ちゃんがタバコ吸うようになったのはちょっと意外だったわ。」
唯「えーなんで?吸ってみようかなーって思ったのはちなったんの影響だよ?」
千夏「まぁそうなんでしょうけど。・・・大槻家のお父様お母様そしてプロデューサーさん、本当にごめんなさい・・・。」
唯「何それウケル!影響受けたのは確かだけど、吸おうと思ったのは自分の意思だし?気にしない気にしない!!それにね、ゆい、ちなったんと一緒に居れる時間と空間が増えて嬉しいんだ~。」
千夏「ほんとに、私と一緒にいる時しか吸わないものね。」
唯「結構前にさ、事務所の喫煙所でちなったんとあいさんがタバコ吸ってて、それを見て、あーいいなーカッコいいなーゆいもあそこに混ざりたいなーって、思ったんだ。」
千夏「・・・そうだったの?ちょっと覚えてないわ・・・ごめんなさい。」
唯「そうなの?でも結構、ガチ目な話してたんじゃない?まっじめ~な顔、してたよ?」
千夏「・・・そうだったのかしら。そうだったのかもしれないわ。」
唯「そうそう~。あ、ちなったん、火、ちょうだい?」
千夏「ん、どうぞ(カチッ)。」
唯「んもーう、ライターじゃなくてぇ~!!!わかるでしょ~!!」
千夏「はいはい、二十歳になってもワガママな娘なんだから・・・。ん・・・。」
唯「んんんー・・・。ん!ありがとちなったん、ゆいね、これがしたくてタバコ吸ってるのもあるんだよ!だからちなったんと居る時しか吸わないんだぁ!!へへ!」
千夏「1人で吸いたくはならない?例えばほら、イライラした時とか。」
唯「それはちなったんでしょ~。ゆいにはお見通し~。ゆいは、たまぁーに、吸いたいなーって時もあるけど、我慢できるよ。」
千夏「私もゆいちゃんも、毎日吸ってるわけじゃないものね。依存症にはならないでしょうけど。」
唯「ゆいのなかでは、タバコも、ちなったんとの特別なんだ。そう、コミュニケーションの一環ってやつ。」
千夏「そういうものなの・・・。まぁ、唯ちゃんらしくていいわ・・・。唯ちゃん、二本目、いいかしら?」
唯「ん?んんー?そういことぉ?ほれほれ~☆」
千夏「ん・・・ありがとう、唯ちゃん。」
唯「照れんな照れんな~☆」

 


おしまい

 

今回はシガレットキスさせたいが為に2人をちょっとだけ未来に飛ばしました。
ついでにあいさんにも登場してもらいました。
なのでカテゴリは「非日常」としました。
相変わらずオチなどは、無い。

ゆいちなの日常7

千夏「あら、電話だわ。唯ちゃん、ちょっと離れてもらえる?」
唯「えええ~、今はゆいだけを見てよ~電話なんて後でもいいじゃん~。」
千夏「そうもいかないのよ、ちひろさんからだわ。」
唯「あ、ゆい、おとなしくてまーす!」
千夏「ありがとう。・・・もしもし、相川です・・・。」

 

千夏「・・・わかりました、お疲れ様です。はい、失礼します・・・。」
唯「終わった?ちひろさん、なんだって?」
千夏「明後日の撮影の時間が変更になったそうよ、あなたの。」
唯「ええ!?なんでゆいの仕事の話がちなったんにいくの!?」
千夏「プロデューサーさんがその時間は別のお仕事で付いてあげられないらしいの。
だから私が変わりにゆいちゃんに付き添うことになったの。だからちひろさんから直接私に電話がきたの。」
唯「まーじかー!ちなったん、ついに唯のプロデュースしちゃうの!?これで仕事の日でも一緒にいられるじゃん!」
千夏「そんなわけないでしょ、今回はたまたまよ。」
唯「ですよね~。でもでも!相川プロデューサー!ってのもかっこいいって思うよ!」
千夏「・・・あなた、私も一応アイドルだってこと忘れてない?引退して欲しい?」
唯「そういうわけじゃないよーもう、怒んな怒んなって!」
千夏「もし本当に引退して、まだあなたが一線をしりぞいてなかったら、その道も考えるわ。」
唯「ちなったんが引退するならゆいも引退するから大丈夫!」
千夏「何が大丈夫なのか全くわからないわね。」
唯「そういえば!さっきの電話、なんでちひろさんからだってすぐわかったん?着歌じゃなくて普通の機械音だったよね?」
千夏「ああ、だってちひろさん用の機械音だもの。すぐわかるわよ。」
唯「そうなん!?え、じゃあ、プロデューサーちゃんからの電話は?」
千夏「同じ機械音の別のパターンね。」
唯「うぇぇまじかー。え、じゃあじゃあ登録してない番号の場合は?」
千夏「同じ機械音の更に別のパターン。」
唯「好きな曲とかにしないの?好きな曲かかるとテンションあがるじゃん?」
千夏「そもそもいきなり仕事関連で電話がかかってくる時って、緊急の時が多いじゃない。しかもあんまり良くない方向で。それでテンションあげても、ねぇ。」
唯「そういうもん?ゆいはー、誰からでも電話かかってくると嬉しいから好きな曲とか歌にしてるよ!」
千夏「事務所のみんなとか友達とかは、一応曲の設定はしているわよ?だいたいグループで一括だけども。」
唯「ゆいは事務所のみんなにはそれぞれ曲設定してるよ!未央ちゃんはミツボシ☆☆★だし、美嘉ちゃんはTOKIMEKIエスカレートだし。」
千夏「私もそれならやってるけど…そもそもあんまり番号の交換はしてないわね・・・。」
唯「ちなみにー、ちなったん!ちょっとゆいに電話かけてみて!」
千夏「別にいいけど・・・。・・・。ってこれ、私の声じゃない!?」
唯「そうだよーへへー♪実は結構前にお泊りしたときに会話を録音しておいたの!
それで泉ちゃんに頼んで『唯ちゃん』ってちなったんが言ってる部分だけ切り取ってもらったんだ!」
千夏「いつのまにこんなことを・・・。まさか、これ、他の人も知ってるの・・・?」
唯「ううん、ゆいは基本的に家に居る時以外はマナーモードだから!えらいっしょ?」
千夏「そう、ね、偉いわ。偉いから、お願いだから、他の人には聞かせないでね・・・。」
唯「えーなんで?そんなに恥ずかしいことじゃなくない?ゆいは平気だよ!」
千夏「私が平気じゃないのよ・・・。」
唯「ちぇーわかったよー。あ!ちなったん!あ!ゆいが電話するとどうなるの!?電話するね!・・・。って、これ、Radio Happy?でもこんなピアノアレンジなんてあったっけ?だれかのカバー?」
千夏「これは久美子ちゃんに頼んで作ってもらったのよ、音源は私と久美子ちゃんしか持ってないわ。」
唯「えー!!すごい!!・・・ってこれ歌が入って・・・ちなったんが歌ってるの!?」
千夏「・・・そうよ、悪い?」
唯「悪くない!悪くない、けど!うう~なんだか恥ずかしいよ~!」
千夏「久美子ちゃんに作ってもらった音源に私の歌を載せたの。これは私しかもってないし誰にも聞かれてないから安心して。」
唯「自分の曲を他の人に歌われるのって、なんだかすごい恥ずかしい・・・。でも、ちなったんが歌ってくれてすごい嬉しいよ、ありがとね!てかちなったん、歌うまい!カラオケでもいつも思ってたけど、やっぱり歌うまいなー。」
千夏「ふふ、ありがとう。まだ自分の曲は無いけどレッスンは唯ちゃん以上にやってるつもりよ。」
唯「唯も負けてらんないなー!もっとレッスンしてもっと上手くなって、ちなったんがCDデビューしたら唯もカバーして着信音にするんだー!・・・でもちょっと思ったんだけど、ちなったん、自分の声を着信音にしてて、唯から電話かかってきて、恥ずかしくない?」
千夏「別に?私も1人で家にいる時以外はマナーモードだし、実際電話かかってきてもイントロで大体取っちゃうし・・・。それに自分の歌には多少自信があるつもりよ、そんなに恥ずかしいものとは思わないわ。」
唯「でも他の人には聞かせちゃだめだよ?恥ずかしいから・・・。」
千夏「私とあなたで恥ずかしがってるところが違うのはよくわかったわ。でも、まぁ、気持ちはわかるわ。唯ちゃん、可愛いわね。」
唯「うう~だってだって、これは、ゆいが、ちなったんが特別だから!もう!乙女心だよ!ちなったんはもう少し乙女心を学ぶべきだよ!」
千夏「私も一応女なんだけど・・・傷つくわ。」


おしまい。